記事のポイント
・住宅価格の上昇を背景に、住まいに求められる「広さ」の考え方が大きく変わり始めている
・国の住生活基本計画では、これまで示されていた住宅面積の目安が見直された
・40〜50㎡台でも快適に暮らせる住まいづくりへの関心が高まっている
・都心3区では広さだけではなく、立地や資産価値を重視して住宅を選ぶ人が増えている
・今後は「何㎡あるか」よりも「どのような暮らしができるか」が重要な時代になる

1. 「70㎡基準」の常識変化と多様化するライフスタイル
「マンションは70㎡くらいないと狭い。」 そんな考え方を持っている方は多いのではないでしょうか。 実際、これまではファミリー向けマンションといえば70㎡前後がひとつの目安とされてきました。 ところが2026年現在、この常識が少しずつ変わり始めています。 背景にあるのは、やはり住宅価格の上昇です。 東京都心では新築マンション価格が大きく上昇し、以前であれば70㎡を購入できた予算では、50㎡台のマンションしか選べないというケースも珍しくありません。
その結果、多くの方が「少し狭くても都心に住みたい」 という選択をするようになっています。 実際、2026年度からの住生活基本計画では、これまで示されていた住宅面積の目安が見直され、「誘導居住面積水準」や「最低居住面積水準」という考え方が削除されました。
もちろん、「住宅は狭くてもよい」という意味ではありません。 ライフスタイルが多様化し、一律の広さだけで住まいを評価する時代ではなくなってきたということです。 実際に都心部では、仕事は都心。 休日も都心。 車を持たない。 在宅勤務が増えた。 そんなライフスタイルも増えています。
そのため、多少コンパクトでも駅に近い方が良い。 通勤時間を短縮したい。 管理しやすいマンションが良い。 という考え方が広がっています。 特に千代田区では、 九段下 半蔵門 麹町 番町 など、交通利便性の高いエリアが数多くあります。 こうしたエリアでは、広さより立地 という考え方をされる方も少なくありません。
2. 設計の工夫が生む居住性と、都心における「広さ・立地」のバランス
また最近は、マンションの設計も大きく進化しています。 収納スペースを効率化する。 廊下を短くする。 リビングを広く感じられる間取りにする。 壁や間仕切りを工夫する。 こうした設計によって、以前よりも広く感じられる住まいが増えています。 実際に50㎡前後でも、家族で快適に暮らせる工夫が数多く取り入れられています。
つまり、「何㎡あるか」だけでは住みやすさは決まらないということです。 一方で、不動産の資産価値という視点ではどうでしょうか。 都心3区では、広いマンションは依然として希少です。 80㎡ 90㎡ 100㎡超 といった住戸は供給数も少なく、高額で取引されています。 特に千代田区では、大型住戸そのものが限られているため、希少性という意味では非常に魅力があります。 つまり、コンパクト住戸の需要は増えている。 しかし広い住戸の希少価値も高い。 この二つが同時に存在しているのが現在の市場です。
3. 2026年の市場環境とこれからの「価値ある住まい選び」
そのため住宅選びでは、価格だけを見るのではなく、 どのようなライフスタイルを送りたいのか。 将来住み替える予定はあるのか。 資産として保有したいのか。 こうした視点がますます重要になっています。 また、2026年7月現在は住宅ローン金利も以前より高い水準となっています。 建築費も高止まりしており、新築マンション価格は依然として高額です。 そのため購入できる面積が以前より小さくなるケースも増えています。 しかし、それを単純にマイナスと考える必要はありません。 都心3区では、 駅まで徒歩5分。 管理体制が良い。 資産価値が高い。 中古市場でも流動性がある。 こうした条件を満たすマンションであれば、将来住み替える際にも選択肢が広がります。
株式会社MIRABELLでも、 「60㎡にするか、50㎡でも駅近にするか。」 「郊外で広い部屋にするか、都心でコンパクトに暮らすか。」 というご相談をよくいただきます。 正解は一つではありません。 大切なのは、現在だけではなく、 5年後 10年後 15年後 も見据えて考えることです。
これからの住まい選びは、 「広いこと」 ではなく、 「暮らしやすいこと」 そして 「資産価値が維持しやすいこと」 も重要なポイントになっていくでしょう。
まとめ
住宅価格の上昇やライフスタイルの変化を背景に、住まいに求められる「広さ」の考え方は大きく変わり始めています。 40〜50㎡台のマンションでも快適に暮らせる工夫が進む一方で、80㎡を超える大型住戸は希少性の高い資産としての魅力も持っています。 これからの住宅選びでは、 広さ 価格 立地 資産価値 将来の住み替え まで含めて総合的に考えることが、後悔しない選択につながります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 40〜50㎡のマンションでも家族で暮らせますか?
A. 間取りや収納計画、ライフスタイルによっては快適に暮らせる住まいづくりが可能とされています。
Q2. 広いマンションの人気は下がっていますか?
A. いいえ。80㎡以上の住戸は供給が限られており、都心では希少性の高い住宅として評価されています。
Q3. 都心3区では広さと立地のどちらを優先すべきですか?
A. どちらを重視するかはライフスタイルによって異なりますが、都心3区では立地や資産価値、将来の流動性も重要な判断材料になります。
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小川 勝
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