2024/1/13付  ⽇本経済新聞  朝刊

不動産調査会社の東京カンテイ(東京・品川)が発表した2023年12⽉の⼩規模新築⼾建て住宅の平均希望売り出し価格は、東京23区が1⼾当たり6916万円だった。前⽉に⽐べ4.9%安 い。下落は2カ⽉ぶり。主要エリアの世⽥⾕区や杉並区で⾼額物件の売り出しが減り、全体を押し下げた。

調査は敷地⾯積50平⽅メートル以上100平⽅メートル未満の新築⽊造⼀⼾建て(⼟地含む) について、最寄り駅まで徒歩で30分以内またはバスで20分以内の物件を対象とした。

⾸都圏(東京都、神奈川県、埼⽟県、千葉県)が0.1%⾼の5295万円だった。このうち、23 区外も含めた東京都全体は2.9%安の6312万円、神奈川県は2.9%⾼の4759万円、埼⽟県は0.8%安の4411万円、千葉県は3.5%⾼の4485万円だった。

近畿圏は1.6%⾼の3921万円、中部圏は0.6%⾼の3704万円となった。

東京カンテイによると、東京23区内の主要エリアである世⽥⾕区では9225万円と前⽉(1億59万円)から834万円(8.3%)下落した。杉並区でも765万円(8.7%)低い8016万円だっ た。

⻑引く物価⾼の影響から、共働きで世帯収⼊が多い「パワーカップル」の住宅購買⼒が落ち、買い⼿がつきにくい⾼額物件の売り出しが減ったようだ。

同社の井出武上席主任研究員は「富裕層向けの超⾼額物件は⼀部であるものの、東京23区全体としてはしばらく値下がり基調が続く」と指摘する。

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