安心安全な取引には
インスペクションが欠かせません!
ミラベルでは、中古住宅取得時のインスペクション(建物状況調査など)の実施を推奨しています。中古住宅を安心して購入するには欠かせないプロセスだからです。
ただ、実施すべき調査内容や実施のタイミングが、建物や取引の状況によって判断が異なるので、適切に運用できない不動産仲介会社が多いのも事実です。
ミラベルでは、中古住宅取引に精通したスタッフ(エージェント)が、適切なタイミングでのインスペクションをご提供いたします。
インスペクションとは?
インスペクションとは調査、検査、視察、査察などの意味を持つ用語で、不動産流通では建物検査のことを意味します。
平成30年4月に施行された改正宅建業法において、既存住宅状況調査について定義され、不動産流通時のインスペクション=既存住宅状況調査と捉えられることが多いです。
中古住宅購入時に必要な代表的な検査は以下になります。実際の取引や希望する補助制度などにあわせて、必要な検査を手配することになります。
<劣化調査>
既存住宅状況調査や既存住宅売買瑕疵保険の現況検査は建物の劣化に関する調査となります。
<耐震診断>
建物の耐震性を評価するための調査です。木造戸建ての場合は耐震診断や耐震改修方法が普及しており、現実的な費用で実施できるのですが、木造以外の戸建ての場合は、専門に取り扱う建築士を探さなければならず、調査費用が高額になるケースもあります。また、マンションは構造性能は共用部の問題なので、区分所有者の一存で調査を行うことはできません。
<フラット適合検査>
フラット35を利用したい場合は、フラット適合証明技術者による検査を受けて、フラット適合証明書を発行してもらう必要があります。
<その他>
シロアリ検査や住宅設備の検査などもありますが、築年数など利用条件が異なりますので、気になる方はお問い合わせください。
中古住宅購入時に必要なインスペクション
木造住宅
戸建て住宅の場合は、物件の築年数が築20年以内なのか、築20年超なのかで判断が異なります。
築20年を超えると住宅ローン減税の築後年数要件に抵触し、そのままでは住宅ローン減税の対象とならないためです。
また、経年による劣化が懸念されるので、築20年以内であっても劣化調査の実施をお勧めします。
築20年以内
- 劣化調査(既存住宅売買瑕疵保険の現況検査)
築20年超
- 劣化調査
- 耐震診断※住宅ローン減税を利用するには耐震基準適合証明書が必要です。
非木造戸建ては調査の内容や依頼先が変わります。詳細はお問い合わせください。
マンション
マンションの場合は、物件の築年数が築25年以内なのか、築25年超なのかで判断が異なります。マンションの場合の築後年数要件は25年以内となります。従って、築25年超の物件の場合は、インスペクションを実施し、既存住宅売買瑕疵保険の加入を目指します。
昭和56年6月より前の物件を「旧耐震」と区分しますが、「旧耐震」のマンションは耐震改修工事が必要と判断されるケースが多く、マンションの耐震改修は建物全体で行うもので、区分所有者の一存で実施できるものではないので、住宅ローン減税など各種制度が利用できなくなる可能性が高いです。
築20年以内
- 劣化調査(既存住宅状況調査)
築20年超
- 劣化調査(既存住宅売買瑕疵保険の現況検査)
※ご注意※
旧耐震(1981年5月以前)のマンションは住宅ローン減税や既存住宅売買瑕疵保険など各種制度が利用できないケースがほとんどです。
建物の状況によって必要なインスペクションや手続きが異なります。
弊社ではお客様に必要なインスペクションを適切にご案内いたします。お気軽にご相談ください。
インスペクションのメリット
中古住宅は、新築時の品質や性能の違い、その後の維持管理や劣化状況によって、物件ごとの品質等に差があります。
中古住宅の購入に不安を感じる消費者が多いのですが、その不安を払拭するためには、建物の性能を明らかにするインスペクションが欠かせません。
インスペクションには性能を知るだけでなく、以下のようなメリットがあります。
売主の告知事項をより明確にする
平成30年4月より施行された改正宅建業法では、不動産流通時の情報開示の一環として既存住宅状況調査が定義されました。既存住宅状況調査の実施は任意なのですが、既存住宅状況調査を実施しないと、調査が実施されない物件を契約したことが明確になり、買主様にとってはあまり良い状況ではありません。
また、売主及び売主側の仲介会社が悪意を持って家屋の問題を隠したとしても、故意に隠ぺいしたことを証明するのは難しいのが実情です。
既存住宅状況調査を依頼すれば、第3者の建築士が建物の状況を確認し、問題点を明らかにします。もちろん調査は非破壊目視なので、完全に安全を保証されるわけではないのですが、何も情報がない状態での取引に比べたらリスクに大きな差があります。
物件の状態を可能な限り開示してもらう。これが失敗しない不動産取引の基本です。
改修費用の目安がわかる
中古住宅取引のトラブルの原因は、必要な改修工事を行わなかったことにあります。インスペクションを実施すれば、建物の問題点が明らかになり、必要な改修工事費用を算出することができるようになります。
中古住宅購入時には、改修費用を想定して予算を検討することが大切です。
既存住宅売買瑕疵保険への加入
既存住宅売買瑕疵保険は、構造躯体や雨水の浸入に対する、最長5年、最大1000万円の保険制度です。戸建て住宅の場合は、建物の維持管理は個人の責任なので、万が一に備えて既存住宅売買瑕疵保険への加入を推奨します。
既存住宅売買瑕疵保険に加入するには、瑕疵保険法人に登録のある建築士による検査に合格する必要があり、万が一検査不適合の場合は、改修工事が必要となります。
各種住宅取得支援制度の要件
中古住宅購入時に利用できる助成制度や補助制度が用意されていますが、専門の建築士によるインスペクションの実施が要件となっている制度が増えています。
住宅取得支援制度を積極的に活用したい場合は、結果的に各制度の手続き時に実施しなければならなくなるので、インスペクションを行うことを前提にしておいた方がスムーズに取引できます。
リフォーム事業者を見定める
不動産購入時には物件・住宅ローン・保険など検討するべき事項がたくさんあります。中古住宅購入時はリフォームを実施することが多いのですが、リフォーム事業者選びも非常に重要なポイントになります。
インスペクションのプロセスで、応対が丁寧かどうか、提示された費用が法外でないかなど、リフォーム事業者の善し悪しを判断することができます。
※インスペクションができないリフォーム事業者はどんなに安くても選ばない方が良いですよ。
インスペクションはいつ実施すればよいのか?
インスペクションは任意の制度です。実施のタイミングは取引の状況によって変わるのですが、建物の状況でも推奨されるタイミングが変わります。
インスペクションのタイミングは大きく分けると4つあります。
1「買付申込」の前
物件を絞り込み、売主へ取引交渉を開始することを伝達するプロセスが買付申込です。通常は買付申込から価格交渉などを行います。
その物件を購入することが決まっているわけではないので、買付申込前のインスペクションは実現が難しい傾向にあります。
2「不動産売買契約」前
不動産売買契約はその物件を取引することが確定するプロセスです。住宅ローンの審査が否決された場合など一部例外はありますが、原則として不動産売買契約後の白紙撤回はできません。(違約金が生じます)
インスペクションは不動産売買契約前に行うのが望ましいです。(状態を確認した上で契約に望めます)ただ、他にその物件の購入を検討している人がいる場合など、不動産売買契約前にインスペクションが実施できない場合もあります。
3「所有権移転」前
住宅ローンが実行され、売主から買主へ所有権を移転し、不動産取引が終了します。このプロセスは「引渡し」とも呼ばれます。
諸事情から不動産売買契約前にインスペクションが実施できなかった場合は、不動産売買契約後速やかにインスペクションを実施します。
既存住宅売買瑕疵保険など、所有権移転までにインスペクションを実施しなければならない制度があるからです。
4「所有権移転」後
以前は検査やリフォームなどは所有権移転が終わってから行うことが業界の慣習でした。しかし、所有権移転後のインスペクションでは利用できなくなる制度などがありますので、所有権移転後のインスペクションは一般的な判断とは言えません。
ご注意
インスペクションは任意の制度です。不動産売買契約とは直接の関係がありません。不動産売買契約後に実施したインスペクションによって、思った以上の改修工事が必要であると判明したとしても、そのことを理由に不動産売買契約を白紙撤回することはできません。後述する建物の状況でリスクのある物件の場合は、不動産売買契約前にインスペクションを実施することを強く推奨します。