2023/11/5 18:40  ⽇本経済新聞   電⼦版

⽤地の不⾜や⼈⼝減少下での住宅数の過剰といった構造問題も横たわる⻑引く資材⾼や⼈件費の⾼騰が住宅着⼯を冷やしている。9⽉の着⼯⼾数はおよそ10年ぶりの低⽔準となった。住宅の値上がりによる消費者の購買意欲の低下などが要因だ。⽤地の不⾜や⼈⼝減少下での住宅数の過剰といった構造問題も横たわる。

国⼟交通省の住宅着⼯統計によると、1カ⽉あたりのブレを除いた3カ⽉移動平均の着⼯⼾数(季節調整済み)は9⽉に6万6300⼾となり、前年同期⽐で7.7%減少した。

新型コロナウイルス禍で需要が落ち込んだ2020年6⽉の6万6700⼾を下回った。リーマン・ショックや東⽇本⼤震災の影響が残っていた11年12⽉に並ぶ低い⽔準だ。

内訳をみると、分譲マンションや建売住宅などの「分譲住宅」が1万8700⼾で13.3%減っ た。⼾建てなどの「持ち家」は1万9100⼾で8.8%のマイナスだった。持ち家の減少は21カ⽉連続となっている。

「住宅展⽰場の来場者数はコロナ前の19年から半減している」。⼤⼿ハウスメーカーの担当者は話す。国内の住宅展⽰場は22年に積⽔ハウスが308カ所と19年⽐で11%減らした。旭化成ホームズもモデルハウスを185棟と14%減少させている。

背景にあるのが建築資材の価格や⼈件費の上昇だ。建設物価調査会によると、鉄筋コンクリート(RC造)の集合住宅の建築費指数(15年=100)は⾜元の9⽉に125.8となり、18年同⽉と⽐べて2割上がった。

指数は⽊造の⼀軒家でも3割⾼まった。⽊材、鉄、コンクリートなどの資材の価格が上がっているためだ。

⼈件費の上昇は建設現場で続く⼈⼿不⾜を反映している⾯がある。ただ、⼈⼿不⾜の影響は「これからますます⼤きくなる」といった声が不動産関係者からは聞かれる。建設業者に時間外労働の上限規制を適⽤する「2024年問題」で⼯期の⻑期化が懸念される。

住宅価格は右肩上がりで推移している。不動産経済研究所(東京・新宿)によると、⾸都圏の新築マンション価格は23年4〜9⽉に7836万円と5年前に⽐べて2000万円超⾼くなった。

東京カンテイの調査では新築⼾建ての平均価格は9⽉に4531万円と、同じく5年前から700万円ほど上昇した。東京23区は9009万円と14年4⽉の調査開始以来初めて9000万円を突破した。

⾜元で企業が賃上げに積極的になっているとはいえ、給与の伸びはこうした価格上昇に及ばず、新築住宅は⼀般消費者にとって⾼根の花になりつつある。

着⼯数の減少には構造的な問題もある。ニッセイ基礎研究所の吉⽥資⽒は「都市部で分譲マンションに適した⽤地が不⾜し、供給が絞られている」と指摘する。

三井不動産や野村不動産などの⼤⼿は好⽴地の⼟地を確保しようと⼤学の遊休資産を活⽤するといった⼿段をとる。

国際的に⾒ると、⽇本は⼈⼝あたりの着⼯⼾数が多い。国交省の分析で20年の⼈⼝1千⼈あたりの⼾数は⽇本で6.5⼾だった。フランスの5.4⼾、アメリカの4.2⼾などより多い。

⽇本は既存の住宅数が多いとの指摘もある。国交省の調べで国内の住宅ストックは18年時点で6200万⼾と総世帯数を16%上回っている。

⼈⼝減少の影響も避けられない。野村総合研究所が6⽉に公表した調査で、新設住宅の着⼯⼾数は40年度に55万⼾を⾒込んだ。22年度の実績から4割減る。

住宅投資は国内総⽣産(GDP)の国内需要の項⽬のひとつだ。住宅投資が縮めば、家電や家具の売り上げ縮⼩などに波及する可能性があり、⽇本経済の成⻑率の下押し要因にもなる。

住宅購入で無理のない資金計画を立てる事は、将来の暮らしを変えるポイントとなるので、わからない事などあった際には、是非ご相談ください。

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