2023/10/10 18:30 ⽇本経済新聞 電⼦版
不動産調査会社の東京カンテイ(東京・品川)が10⽇発表した9⽉の⼩規模新築⼾建て住宅の平均売り出し価格は、東京23区が1⼾当たり7122万円だった。前⽉⽐3.5%⾼く、5カ⽉ぶりに7000万円台に上昇した。物価⾼で消費者の購買意欲が下がるなか、ハウスメーカーが安いエリアでの供給⼾数を絞り、全体の価格が押し上げられた。
敷地⾯積50平⽅メートル以上100平⽅メートル未満の⽊造⼾建て(⼟地含む)について、最寄り駅まで徒歩で30分以内またはバスで20分以内の新築を調査対象とした。
⾸都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼⽟県)では前⽉⽐0.1%安の5307万円だった。このうち、23区外も含めた都全体は1.4%⾼の6408万円。神奈川県は2.2%安の4702万円、千葉 県は2.8%⾼の4338万円、埼⽟県は2.6%安の4337万円だった。
近畿圏は1.1%安の3802万円、中部圏は1.7%⾼の3909万円だった。
東京カンテイによると、東京23区内では相対的に価格が安いとされるエリアで供給⼾数が減っている。9⽉の供給⼾数は、板橋区が前⽉⽐47%減の28⼾、葛飾区が39%減の31⼾だっ た。東京23区全体でも12.1%減り、452⼾だった。
物価⾼を背景に住宅購⼊を⾒送る動きがでるなか、ハウスメーカーが買い⼿のつく⾒込みが薄いエリアでの供給を減らし、物価⾼に左右されにくい富裕な買い⼿の需要が⾒込めるエリアに絞っているとみられる。東京カンテイの井出武上席主任研究員は「引き続き⼾数を減らす動きが続くだろう」と話す。
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