2023/7/18 18:37  ⽇本経済新聞 電⼦版

不動産運⽤会社のケネディクスは東京都内のタワーマンションを裏付けとするデジタル証券を発⾏して資⾦調達する。STO(セキュリティー・トークン・オファリング)と呼ぶ⼿法 で、調達額は国内最⼤の134億円を⾒込む。野村証券が単独で取り扱う。

デジタル証券化するのは東京都中央区の賃貸マンション「リバーシティ21 イーストタワーズⅡ」の不動産受益権の75%分。鑑定評価額は300億円で、主に個⼈投資家から計134億円を募り、残りはみずほ銀⾏がローンを提供する。

1⼝あたりの販売価格は100万円で、最低1⼝から購⼊できる。運⽤期間は約10年間。対象物件を外部の不動産会社やファンドなどに売却し、資⾦回収する。分配は年2回実施し、年率換算の利回りは3.47%を⾒込む。

募集期間は8⽉22〜25⽇。取扱会社の野村によると、100億円を超えるSTOは国内で初めて。個⼈の需要を獲得できれば、STOが企業の資⾦調達⼿段として⼀段と定着しそうだ。