2024/4/30 19:30 日本経済新聞 電子版

総務省が30日発表した住宅・土地統計調査によると、東京都の空き家数は2023年10月時点で89万8千戸だった。18年の前回調査から11%増えた。総住宅数は東京都が820万戸と最も多く、増加率は6.9%と沖縄県に続いて全国で2番目に高かった。

空き家の総住宅数に占める割合(空き家率)は18年から0.4ポイント増の11%だった。空き家のうち賃貸・売却用や別荘などを除いた長期にわたって不在で使用目的がない「放置空き家」の割合は、全国で最も低く2.6%だった。
空き家の中でも問題なのが老朽化や破損している物件だ。放っておくと倒壊や景観悪化など周辺に悪影響を与えかねない。都内の「腐朽・破損あり」の空き家は10万5千戸だった。23年12月に改正空き家特措法が施行され、倒壊などの危険が迫る空き家に加え、壁や窓の一部損壊など管理不全の物件も市区町村の行政指導の対象とした。自治体の積極的な対応が求められている。

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