新規受付の停止や立地制限の導入も視野に入れた対策強化に
乗り出しています
こんにちは。千代田区マンション情報館です。
いま大阪で、全国の不動産関係者が注目しているのが「特区民泊」制度の見直し議論です。
この制度を活用した民泊施設が急増した結果、騒音・ゴミ・外国人観光客との摩擦など、地域住民との間にトラブルが続出。 ついには住民が退去を迫られる例も出てきています。
大阪市はこの事態を受けて、新規受付の停止や立地制限の導入も視野に入れた対策強化に乗り出しています。

■ 「特区民泊」とは?なぜ問題になっているのか?
「特区民泊」は、国家戦略特区に指定された地域で、営業日数や施設規模の制限なく、簡易な手続きで民泊運営が可能となる制度です。
通常の民泊やホテルとの違い
項目 | 特区民泊 | 一般民泊(住宅宿泊事業) | ホテル・旅館 |
---|---|---|---|
営業日数 | 制限なし | 年180日まで | 制限なし |
受付の手間 | 簡易(都道府県) | 比較的手続きが多い | 許可制(旅館業法) |
フロント設置 | 不要 | 不要 | 必要 |
管理体制 | 最低限 | 一部委託や常駐あり | 常駐スタッフあり |
制度の手軽さと自由度の高さから、大阪市では現在約6,000施設が稼働中(全国の9割以上が集中)。中には1棟丸ごと民泊として使われる新築マンションまで登場しています。
■ 現場で起きている問題とは?
よくある苦情
- 深夜の大声や騒音(外国人観光客が多い)
- ゴミの分別・出し方を守らない
- 利用者の入れ替わりが激しく、地域コミュニティが壊れる
- 住民に退去通知を出して「全戸民泊に転用」する事例も…
例えば大阪市港区では、2025年5月に住民が突然「6月末で明け渡してほしい」と通知を受け、書面には「全戸民泊使用とする」と明記されていました。一部住民はやむを得ず退去しています。
大阪市西成区の民泊施設隣に住む60代男性は、「注意してもきりがない」と疲弊した様子を見せています。
■ 苦情は急増、行政も動き出す
大阪市によると、2024年度の特区民泊に関する苦情は556件。3年前(2021年度)の5倍以上です。
- 「1泊利用」が本来の制度対象外なのに横行(196件)
- ごみ問題(103件)
- 騒音(87件)
大阪市の横山市長は7月23日の会見で以下のように述べました
「導入から時間が経過し、騒音・ごみなどの課題が顕在化している。必要であれば指導権限の強化、新規受付停止も検討する。」
さらに、市は7月25日に庁内横断の対策チームを発足し、制度の見直しに本格着手する方針です。
■ 政治的にも注目の争点に
今回の参院選(7月20日投開票)でも、「特区民泊の是非」が大阪選挙区の争点になりました。
- 「大阪の経済を潤したのは事実だが、規制すべき部分はきちんと規制すべき」
- 「特区民泊は制度として限界。廃止すべき」との声も
行政と民間の間で「経済と生活環境のバランス」をどう取るかが問われています。
■ 今後どうなる?制度見直しの方向性
今後の論点
- 新規受付の一時停止
- 立地制限の導入(住宅街には設置不可など)
- 管理体制の強化(常駐管理者の設置など)
- 滞在者の本人確認・責任所在の明確化
観光政策の専門家である立教大学の西川准教授はこう語ります:
「民泊はホテルに比べて運営コストが低く、利回りも良い。今後も全国的に増加する可能性は高いが、無計画な乱立は地域社会を壊す。にぎわいゾーンと住宅地を明確に分けるルールが必要だ。」

【まとめ】
・ 特区民泊が急増した大阪市で、騒音・ごみ問題・住民退去など深刻な事例が発生
・ 市は新規受付停止や制度改正を視野に調査チームを発足
・ 参院選でも「特区民泊の是非」が争点に
・ 今後は立地制限や管理強化、本人確認制度などが論点に
・ 東京・千代田区でも、将来的に同様の議論が浮上する可能性あり
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