地価上昇局面での富裕層向け資産戦略の再点検ポイント
2025年の公示地価は、全国平均で4年連続の上昇、上昇率は**バブル期以来の水準(+2.7%)**となりました。
東京都心部ではインバウンド需要や再開発を背景に、商業地・住宅地ともに上昇トレンドが続いています。
しかし、これを「チャンス」と見るべきか、「リスク」ととらえるべきか──
日経新聞の社説でも指摘されているように、地価の上昇には“持続力”と“弊害”という両面があります。
今回は、地価上昇局面での富裕層向け資産戦略の再点検ポイントを整理します。

上昇の理由は「インバウンド・再開発・半導体」
まず、今回の地価上昇の背景には以下の3大要素があります。
① インバウンド需要の復活
- ホテル需要の急回復
- 中長期滞在型のアパートメントホテルや民泊の拡大
- 商業地の稼働率上昇、テナント賃料の回復
特に東京・大阪・京都・福岡といった都市部では、観光+ビジネスのW需要が押し上げ要因になっています。
② 都市再開発の進展
- 八重洲、日本橋、虎ノ門、品川、竹芝などでの超大型開発
- 都心回帰トレンドによる「職住接近」型ニーズの拡大
これにより、都心の住宅地でも地価上昇が波及。23区内では住宅地の5%以上の上昇が全域に拡大しました。
③ 半導体・データセンター関連の地方投資
- 熊本・北海道・茨城などに相次ぐ大型工場計画
- それに伴う労働人口・雇用・交通インフラの整備
地方でも山形・富山・長野・香川・宮崎といった県で商業地の地価が上昇に転じています。

だが「歪み」も広がる。今後の注視点は?
社説が強調するように、地価上昇は手放しで喜べる現象ではありません。
以下のような“見えにくいひずみ”が、今後の資産運用に影響を与える可能性があります。
① 海外マネーの“選別”が進行中
- 円安と低金利で日本の不動産は依然魅力的
- しかし、**「収益性の厳格評価」**によって、投資先は都心・観光地・再開発エリアに集中
- 地方や準都心エリアは“投資スルー”されるリスクあり
② 住宅価格・家賃の上昇による“住宅難”
- 東京23区の住宅地価格はバブル期の半分程度だが、急上昇中
- 特に若年層・子育て世帯の住宅取得ハードルが上昇
- 空き家改修や賃貸補助など、行政支援が追いついていない
富裕層の間でも「相続用」「子世帯支援用」として不動産を取得する動きが増えています。
③ 地方都市の二極化
- 県庁所在地や再開発エリアは地価が回復
- 一方で、郊外や高齢化地域では地価下落が続く
- “地域運営の中核”としての都市の役割が問われる時代に
投資家としては、地方への分散投資を考える際、地域の中長期戦略や人口流入の有無を見極める必要があります。

富裕層が押さえるべき「地価上昇時の3つの視点」
① 都心は「買える時が買い時」、希少物件の価値はさらに強まる
千代田区・港区・中央区などでは、「高くても売れる」状況が続いています。
供給が限られ、マンション用地はホテル用地とも競合しているため、“物件の絶対数が少ない”という構造リスクが背景にあります。
② 地方は“エリア格差”に注目。回復都市を選別せよ
- 熊本、札幌、仙台、金沢、福岡などは安定した地価上昇
- 観光地(白馬、野沢温泉、伊豆など)は再評価中
- 地方で買うなら「地元の熱量と外部資本の流入」を確認
③ 「住宅地の地価上昇」は“相続戦略の再設計”を意味する
地価の上昇は評価額の上昇=相続税評価額の上昇に直結します。
今後、土地の分割・法人化・借地活用・信託設計といった資産防衛スキームの再設計が急務となるでしょう。
まとめ|“熱い地価”に冷静な判断を
不動産市場は今、明確に「資金が集まる都市」と「見送られる都市」に分かれつつあります。
そして、その温度差は今後ますます広がるでしょう。
富裕層の皆様にとっては──
- 都心は“希少性”を守る場所
- 地方は“成長の芽”を拾う場所
- 地価上昇は“税と戦略を見直す契機”
という3点をベースに、**“短期で儲かる”から“長期で活かす”**資産運用へと目線を切り替えることが重要です。

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