住宅ローン減税と耐震基準適合証明書
「住宅ローン減税が使えない!」
不動産会社選びに失敗すると
大きな損になりますよ!
住宅ローン減税は住宅購入者にとって無視できない大切な補助制度ですが、住宅購入すればもれなく利用できるという制度ではありません。
他社の事例ですが、所有権移転までに必要な手続きを行わなかったために、確定申告時に指摘され、慌てて手続きをしようにもすでに手遅れ…そのような事態が多発しているようです。
※国のデータによると、中古住宅購入時の住宅ローン減税利用者は全体の半分程度しかありません。
住宅ローン減税が利用できない原因は、取引の進め方が良くないことです。
中古住宅を検討する時に大切なのは、中古の取引が得意な仲介会社を見極めることです。
不動産仲介業と住宅ローン減税など税制は直接の関係がないため、制度利用可否について無責任になる仲介会社が多い中、ミラベルでは、お客様の状況にあわせた柔軟な提案を行っております。
中古住宅を視野に入れている方は、まずはお気軽にご相談ください。
築年数が古いからと言ってあきらめないで!
住宅ローン減税が利用できる方法があります!
住宅ローン減税と築後年数要件
住宅ローン減税には年収要件や居住要件など様々な要件があります。
建物の築年数に関する要件が築後年数要件と呼ばれます。
木造など非耐火住宅は20年、マンションなど耐火住宅は25年を超えると住宅ローン減税の対象にならなくなります。
ただ、築年数が古いからという理由で諦めるのは早いです。築後年数要件を緩和する方法があるからです。
住宅ローン減税と築後年数要件
住宅ローン減税の築後年数要件は、過去に何度が制度改正が行われています。
ポイントは「耐震性」です。
耐震性が優れた住宅を取得した場合は、築年数に関係なく住宅ローン減税の対象にしましょう、というのが基本的な考え方です。
耐震性が優れていることを証明する方法がいくつか定められているのですが、ここでは現実的な方法を3つご紹介いたします。
ただ、いずれの方法も実際の運用には注意が必要です。すべての物件に共通の方法という考え方ではなく、物件や取引の状況に応じて、方法を使い分ける必要があるため、中古取引に精通した仲介会社でないとうまくコントロールできない場合が多いです。
<方法1> 所有権移転までに耐震基準適合証明書を取得する
住宅の耐震性について、国が定めた耐震性の基準を満たすことを証明する書類が耐震基準適合証明書です。
建築士事務所に所属する建築士などが発行します。
耐震基準適合証明書付きの住宅を購入する場合は、築何年でも住宅ローン減税が利用できるということになります。
ただ、所有権移転までに耐震基準適合証明書が発行されれば築後年数要件が緩和されるのですが、この方法はあまり一般的な取引の形とは言えません。
木造住宅の場合、耐震診断を実施しても、基準を満たさないと判定される可能性が高いからです。
基準を満たさない場合は、改修工事が必要になるのですが、所有権移転前に改修工事を実施することは、通常の不動産取引ではほとんど行われないからです。
<方法2> 所有権移転後に耐震改修工事を実施する
方法1が現実的でないため(所有権移転前の工事実施)、耐震改修工事は所有権移転後の実施でも良いという制度が後付けされました。
所有権移転後に証明書を取得する際の要件は「所有権移転後、居住開始までに、耐震改修工事を実施して、耐震基準適合証明書を取得する」となります。
単純に耐震基準適合証明書は所有権移転後の取得でも良いと判断してしまう不動産仲介会社が多いのですが、所有権移転までにやっておかなければならないこと、やってはいけないことがあり、方法2の運用はかなり困難です。
木造住宅の耐震診断や改修工事にも詳しい仲介会社でないと、手続きを適切に行うことができないので注意が必要です。
<方法3> 既存住宅売買瑕疵保険に加入する
既存住宅売買瑕疵保険には耐震性に関する基準が定められていることから、既存住宅売買瑕疵保険の加入手続きが完了した際に発行される付保証明書があれば、築後年数要件が緩和されます。
瑕疵保険に加入するためには専門の建築士による検査が必要ですが、新耐震のマンションは比較的検査に合格しやすい傾向にあるようです。
戸建て住宅は注意が必要です。検査の結果、劣化などの指摘がある場合は改修工事が必要になりますが、住宅ローン減税で利用したい場合は、所有権移転までに瑕疵保険検査に合格する必要があり、所有権移転前に改修工事を行う必要があるからです。
どの方法にするかは、不動産売買契約前に決定します
築後年数要件に抵触する住宅を購入する場合、住宅ローン減税を適用するための方法を決めるのは、不動産売買契約後ではありません。不動産売買契約後では遅いのです。
購入したい物件が見つかったら、買付申込を行いますが、この買付申込の段階で検討する必要があります。
改修工事にまとまった費用が必要で購入予算をオーバーしてしまっていたり、手続きには売主の協力が不可欠なのですが、売主の協力が得られないケース(競売など)も考えられます。
不動産売買契約と住宅ローン減税は直接の関係がないため、不動産売買契約後に住宅ローン減税が利用できない状況であると判明しても、締結した不動産売買契約を白紙撤回する理由にはなりません。
不動産売買契約を締結するにあたって確認しなければならないことがあり、場合によっては取引の条件として売主へ交渉する必要があるため、住宅ローン減税を適用するための方法を決めるのは買付申込のタイミングになります。